イラストのこと

イラストにおける普遍性のバランス

街中の広告や雑誌、デジタルサイネージなどを見ていると、新しいイラストのトレンドが次々と生まれているのがわかります。思わず「この表現、今っぽ〜い!」と思って飛びつきたくなる方もいるかもしれませんが、僕もそのひとり。新しいテイストのイラストレーターさんを見かけると、「こんなアプローチがまだ残っていたのか!」と心がざわざわ…ワクワク…うまく言えませんが、非常に心を動かされます。

僕の普段のイラストを見ても「ん?どこか変わったっけ?」くらいの変化なのですが、色味をほんの少し変えたり、キャラクターの服装に新しいアイデアを加えたり、実は細かな工夫をしています。

そんな中でも、僕は最新のトレンドに合わせるというより、どちらかというと「普遍性」をベースに作品作りをしています。辞書を引くと、「普遍性:時代や場所を超えて変わらない性質や価値観」とあります。。

僕のイラストの出発点は、「説明図」にインスパイアされたもの。さらにいうとそれをモチーフにした「ポップアート」から影響を受けているのですが、僕がそれらに魅力を感じる理由もこの「普遍性」をベースに置いている事からきています。説明図というフラットな表現に、自分なりのコミカライズされたエッセンスを取り入れて表現できないか?ということが僕の作品作りのきっかけになっています。

「普遍性」を軸にしながらも、そこに何か新しいチャレンジを加えられないかと試行錯誤して、毎日の制作を楽しんでいます。

ただ、「普遍性」とひとくちに言っても、意識していないと「普遍性ってそもそも何だっけ?」と曖昧になってしまうこともあります。だから、新しい要素を取り入れながらも、「定番」「オールドスクール」「クラシック」といった軸をしっかり定めて、これからも面白い作品を描いていきたいと思っています。

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