いつもイラストでお世話になっているカーセンサー編集部から「レースカーのデザインをしませんか?」というご依頼が。もちろん、車体そのもののデザインではなく、ボディラッピングのデザインのご依頼。車好きとしてはもちろん「楽しそう!」と二つ返事で飛びつきました。
そのレースはマツダ主催の「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」。今年で35周年を迎える歴史のあるイベントです。今回はカーセンサー編集部のマシンをデザインするということになりました。
いつものイラストのテイストを活かしつつ、クルマに落とし込むというなかなか難易度の高い案件。まずは過去の参加車両を観察してみました。そこで気づいたのがみなさん「白い」ということ。部分ラッピングやレーシングストライプなどが入れられているものの、ベースのボデイ色である白を生かしたデザインが多い。同色車が多いということは目立たないという事でもあります。
そこでカーセンサーのイメージカラーであるオレンジでフルラッピングをすることを提案。またボディーにははみ出さんばかりの大きさでカーセンサーロゴを斜めに配置し遠くからでもどこのチームか分かるようにしてみました。
そして肝心のイラストですが、カーセンサーチームにはプロドライバーのいない「サラリーマンレーサー」とのこと。そこでボディサイドのドア部分に「スーツ姿のドライバーの体」を描くことに。
これで誰が乗ってもスーツの紳士が運転している姿になるわけです。
はたして出来上がったデータはこんな感じに。
そして出来上がった実車がこちら。……めちゃめちゃ目立つ!
これを見て盛り上がっていただいた編集部から「チームウエアも欲しい!」とのお話になり、Tシャツもデザインすることに。ボディに描いた人物の全身像をキーイラストに、ちょっとカレッジっぽい雰囲気にデザイン。
これはレースカーのゼッケンをどうしてもデザインに落とし込みたかったからです。
前側のプリントにはロードスターに描いた人物の全身像をハンドルを持たせた姿で描き、ダンディーな「サラリーマンレーシングドライバー」を表現しています。
そんな感じで完成したマシンとウエアを見に茨城は筑波サーキットへ。
みなさん色々なデザインのロードスターで参戦していましたが、カーセンサー号はばっちり目立っていました。
現地ではイラストレーターの遠藤イヅルさんにも久々に出会えたり、グランツーリスモのロードスターグランプリがやっていたり、おたふくソースによるお好み焼きが振る舞われていたりと、とても楽しいベントでした。
ちなみに今回、このイベントは「最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ」としてギネス世界記録™に認定されました。そんな記念すべきイベントに楽しいご依頼をしていただいたカーセンサー編集部のみなさん、ありがとうございました。