憧れのカーデザイナーに会った。

子供の頃の夢はカーデザイナー。
性能よりもとにかく見た目が格好いい車が好きで、いすゞのピアッツァやシトロエンCXなんかが大好物の少年でした。しかしどこで道を間違えたのか(笑)、今ではすっかりイラストレーターに。
なので、僕にとってカーデザイナーは憧れの職業だったりします。

カーセンサー10月号「デザインで選ぶクルマ」特集にて、そんなカーデザイナーの桑原博忠さんと対談させていただきました。編集部から「浦野さんの好きなデザインのクルマを教えて欲しい」との問い合わせにいくつかの車を挙げたところ、下記のようなラインナップに。

・シトロエンC6
・マセラティクワトロポルテ(4代目、5代目)
・ジャガーXJ(X300系、X350系)
・日産キューブ(Z11型)

…と、一台だけ毛色が違うクルマが混じってます。
そこに目をつけた編集者さんから「キューブのデザイナーさんと対談しませんか?」とお声がけ頂いたのです。
これは願ってもないチャンス。即「お願いします!」と返答することに。

というのも、ぼくはこのデザインが好きなだけではなく、新車当時のcube宣伝用プロモーションでイラストをいくつか描いていました。描きながら「いいデザインだなぁ〜」という印象を抱いてたことを覚えています。それをあらためて見ていただきたかったからです。


当時描いていたのはこちら。PC用の壁紙。

イラストレーター浦野周平の描く日産キューブのイラストと男性たち。パソコン用デスクトップピクチャ用イラストとして制作。

そしてパソコンスリープ時に現れる動画でした。

当時からその形好きさゆえにじっくり描き込んでます。そして異様に髪の毛がデカかったんですね…。
このお仕事は今でもお気に入りのイラスト仕事のひとつ。
クルマ好きのイラストレーターとしては、やはりクルマメーカーからの広告イラストのお仕事はテンションだだ上がりになります。

そんな好きならなぜcubeを買わないの?とも思われそうですが、当時の僕はシトロエンにどハマりしており、独身なのに(独身だから?)2台持ちという超贅沢をしていたのです。
とてもcubeを買う余裕はありませんでした。

しかしそんな僕にも幸か不幸か1年ほどcubeと共に過ごす日が訪れます。
僕の愛車が壊れ、修理に時間がかかることに。
その間の代車がcubeでした。僕には代車を借りた際には「借りた時より綺麗にして返す」というモットーがあります。そんななかでもこのcubeへの力の入れようはいつも以上でした。

ボディはコンパウンドで磨いてコーティング、釘を踏んでいたタイヤは交換し、荷物が積みきれないのでルーフラック購入(のちに愛車で使用)。劣化したアンテナは交換し、オイル交換とワイパーゴム交換…とまるで自分の車のように手入れをしました。
そこでもあらてめて細部のデザインの作り込みや、そのデザインの機能性に惚れ惚れ。
もしタイミングがあれば程度のいい1.4リッターモデルを購入したいところ。

愛車が帰ってきて代車cubeと涙のお別れの日。ボディは磨き上げてピッカピカ。

そんな暑っ苦しい『cube愛』の数々をデザイナーの桑原さんにぶつけたところ、「そんなに愛していただけているとは」と誉めていただいちゃいました。
特にリアセクションのランプ類、ナンバーを全てバンパーに収め、リアパネルをスッキリさせているところが好きという点に、やはりそこのデザインはこだわっていたそうで、社内の反対を押し切って通したとのことでした。

誌面ではスッキリとまとめていただけてますが、紙面に載せきれなかった、かなり暑っ苦しい僕のcube愛を受け止めてくれた桑原さん及び日産のスタッフの方々、カーセンサー編集部の皆さん、本当にありがとうございました。

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