「飽き」からの逃避

僕宛のものではないが、以前SNSで「同じタッチのイラストを描き続けるのは飽きませんか?」という質問をされている方を見かけた。

これに自分だったらなんて答えるだろう〜???…と悩んだことがある。僕の答えとしては「飽きる!」。これはある部分本当。何時間も何ヶ月も何年も描き続けているタッチだもの。人間どこかしらか必ず飽きる。ただ他方で全然飽きていない自分がいるのも事実。

「どういうことだよ!?」と思われるかもしれないが、その理由はこんな感じ。

  • いつもとは違った角度のクライアントからの依頼があって、それをどう料理してやろうかとニヤニヤあるいはヒヤヒヤする。
  • 描いていて楽しくて夢中になり「あー、今回も楽しく仕事できたなぁ。」と感じている自分がいる。
  • 自分のイラストをデザイナーさんの力でとても素敵な物に仕上げてもらって、作品が何倍も良いものに昇華されるのを見てゾクゾクする。
  • 日々同じような感じで描いているつもりでも一年前の作品と今とでは表現力に進歩や変化が見られる。
  • 他のイラストレーターさんの作品を見て「あー、こういう視点面白いな!自分の作品でもこういったこと出来るのでは!?」とか試してみたい事を見つける。

こう書き出してみると「飽きてないじゃないか!」と言われそう。

いや、でもね、「飽き」は足音も立てずに気づくと背後にいたりするんですよ。振り返ると奴はいるんですよ。すぐそこに。だから全力で逃げる!

「逃げたらそこで試合終了ですよ?」じゃないんですよ。逃げないと一気に「飽き」に絡め取られちゃうんですよ。あ、あれは「諦めたら…」だったっけ?

友人にタッチを固定しないイラストレーターがいる。本人曰く「同じの描いてると飽きちゃうから」とのことだった。しかし飽きたからといってタッチを変えられるのは並大抵の技量じゃない。そしてそんな彼のイラストが毎回きちんと高いクオリティなのに驚かされる。

僕はそこまで器用じゃないので真似できないのだけど、この「飽き」から逃げ続ける行為はイラストレーター含めクリエイターにとって本当に大事だと思っている。

「インプットは大事」とはよく言われるが、それは僕にとっては「飽きから逃れるための最高の手段」だと感じている。

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